0から始めるゲーム開発 -2020年度①-

目次

1. 記事の概要と目的

今期の個人目標として掲げていたゲーム制作に関して、一年間の結果を纏め、アウトプットしたいと思います。

ちなみに筆者はゲーム制作初心者です。本格的なアプリ開発経験もありません。
初心者からゲーム作りを始めて、その結果がどうなったのか。どんな学びを得たのか。

振り返りが一応の目的ですが、これからゲームクリエイターを目指す方/興味を持っている方に、足跡として残せれば…と考えています。

やはりゲーム開発に挑むか決断するには、ある程度情報が必要だと思いますし、参考になる情報は少しでも多いに越したことがないですからね。

今回の記事はボリューム多めなので2つに分けます。
※①は「共有」が主で、②は「分析」が主(興味があれば見てね)です。

① 概要/参考情報
② 制作結果の詳細

2. ゲームの制作目的

まずは 制作の目的ですが、2つあります。

  1. 今までにない最高のゲームを作って販売したい(=収益)
  2. 自分自身の育成(=スキルアップ

収益目的って書くと不純に見えるかもしれませんが、正直一番大事です。

ゲーム作りって大変なんです。いや、ほんとに。半端なモチベーションではリリースまで辿り着けないですし、絶対どこかで妥協が生じてしまいます。なので、ゲーム開発にはモチベーションの維持が不可欠です。

自分自身の育成という目的もありますが、もしそれだけが目的だったなら、まず間違いなくエネルギー不足です。

販売する=製品。製品だからこそ「大ヒットさせてガンガン稼ぎたい」「販売するからにはユーザーに満足してもらえる製品を作りたい」「今出せる最高レベルのクオリティでプレイして貰いたい」という欲が生まれました。

これがモチベーションとなり、一年間挫けることなく続けられました。何といっても「欲」は創造の一番の原動力ですからね。

3. ゲームの概要

次に制作しているゲームの概要を記載します。

  • ジャンル:シミュレーション
  • ゲームエンジン:Unity
  • 使用している製品:Live2d
  • 特徴:フルボイス/フルアニメーション

端的に言えば、Live2dアニメーションを使用した2Dシミュレーションゲームです。

元々はLive2dを使ったゲームの構想があって、そこからゲームエンジンを選定しました。

Live2dを組み込めるエンジンはいくつかあって、「ティラノスクリプト」「Unity」辺りが代表的です。一番簡単に使えるのは「ティラノスクリプト」だと思いますが、今回はあえて「Unity」を選択しました。

「Unity」にしたのはスキルアップというのが一番大きな理由です。

自分には作成したいゲームがまだまだ沢山あります。
その中には3DゲームやVR/ARゲームも含まれます。それらも開発できるエンジンとして「Unity」を使えるようになっておきたかったのです。アセットも極力使用しないようにして、自分でプログラミングすることを意識して制作を開始しました。

ゲームエンジンといえば「Unreal Engine」もありますが「プログラミングしなくてもゲーム開発できるらしい」のと「そもそも今回作るのが2Dゲーム」という理由から、今回は除外しました(使ってみたい気持ちはありますけどね)


あと個人的に思っているのは、ゲームを作るうえで『ゲーム開発者としてのポリシー』の様な部分は凄く大事だと思うんです(あくまで個人的の所感ですけどね)

単純に「ゲーム作りたい」じゃなく、「どうしてゲームを開発したいのか」という部分を掘り下げておくと、ゲームのイメージやコンセプト、テーマが必然的に決まり易くなります。

自分の場合は「本当に心の底からやりたいゲームがこの世に無かったから」です。
惜しい作品は沢山あるんですけどね。クリティカルじゃない。どこか物足りないんです。
だからこそ生まれたポリシーは『物足りない部分に焦点を当てて、トコトンまで追求したゲームを作る』で、それが作品の持ち味に繋がります。

ゲームは多種多様にありますが、やはりコンセプトは絶対に重要です。弱いコンセプトでは凡作、特徴が薄味のゲームしか生まれないと思います。

4. ゲームの制作状況

この記事にはザックリと書きます。細かい部分が気になる場合は②を見てくださいね。

【状況】
結果:ゲーム未完成(全体の7割完成程度完了)
制作期間:2020/5~2021/7(14か月)
現在のタスク:各種パーツの組み込み(シナリオ/音声/アニメーション)
      :プログラムの調整

【制作の流れ】

# 作業項目 大体の期間 補足
1 C#の勉強+α版制作 3ヵ月 ラーニング学習+実際に使って覚えた
2 各種設計 1ヵ月 -
3 部品制作 7ヵ月 (未完了)イラスト/Live2d/シナリオ
4 開発 1ヵ月 プログラミング
5 外注 - to声優様
6 組み込み 1ヵ月 (未完了)各種部品をゲームに組み込み
7 テスト - 未着手
8 リリース - 未着手

今回、外注は音声だけです。ロゴは…もしかしたら外注するかも。

【課題】
まず状況で言えば、ゲームは未完成/鋭意作成中です。
目標は1年でリリースだったので『間に合わなかった』というのが結果です。と言ってもタダでは転ぶつもりはありませんよ!笑

遅れた原因は細かく言えば色々あります。作業速度/効率/設計の考慮不足……
一言で言えば経験不足に尽きるんですが、それだけで片づけちゃ勿体ない!と思っています。だって成長する一番のチャンスです。ちゃんと分析すれば、その結果がどうあれ、必ず成長に繋がる筈。どうせやるなら「凡」じゃなく「偉大なクリエイター」を目指したいじゃありませんか!笑

※これは長くなるので②の記事の細かく書こうと思います。

5. ゲーム制作の収支(見込み)

まだ販売してない状態で書くのもアレなんですが、ゲーム開発するってなったら一番気になる点ですよね。なので参考程度に載せておきます。

<支出>
・声優様代…¥50,000
・効果音代…¥3,000
・Live2dライセンス代…¥12,000
合計¥65,000くらい

ですね。後はロゴを外注したら+¥5,000位?
ゲーム開発の費用的には多分安いと思います。外注が殆ど無いですからね。
自分の場合は100本売れば余裕で黒字になる程度です。

声優様代は起用する方次第です。個人でプロの声優様は恐らく雇えないので、基本的にフリーの方にお願いすることになると思います。
仲介サイトの様なモノもありますが、先にSNS等で探してご相談してみるのが良いと思います。サンプルボイスも沢山投稿されているので、イメージも掴みやすいです。

<収入>
まだ売ってない段階で何言ってんねん、という意見もあるかもしれませんが笑
そもそもゲーム開発を始めた時点である程度の売上予測はあります。「このジャンル、この内容、クオリティなら、他作品の売れ行きと比較してこの位」みたいな感じで。けっこう現実的な数値なので、もし届かないなら作品というより自分の怠慢→力不足です。

初年度売上目標:¥3,900,000~¥6,500,000
初年度利益目標:¥2,700,000~¥4,500,000

副業でこれだけ儲けられたら十分嬉しいですよね。
多分、この辺りはゲームのジャンルや販売価格次第です。特にRPGの様な王道ゲームはピンキリですし、流行や運に左右されそう。
価格は個人ゲームなら¥500~¥2500位が多い?高くするには高くするなりのボリュームやクオリティが必要だと思うので、1000万以上の利益を目指すなら、それなりの制作期間や外注が要りそうです。

まぁ売ってみないと結果は判らないですし、達成出来なくてガッカリする可能性は勿論あります。けど当然、作っている作品は「ユーザーの心を鷲掴む」という自信を持って送り出すモノなので、あとは信じるのみです。

売上が予測以下だったとして、少なくとも次回作の糧とはなるので、ネガティブになる要素は何もありませんね笑

6. 落穂拾い

何かしら役立つ情報があるかもしれないので、思いつく限り残します。

①イラスト

・イラスト、特にキャラクターメイキングはSNS等に投稿しておくと宣伝効果が高い。単純にゲームの内容を投稿するより、圧倒的に人目に触れるので、ファンも増やしやすそう…

・キャラの構図は3Dモデルを参考に決めると、時短効果大で違和感も少ない。クリスタはやっぱ便利そう。乗り換えかな…

・背景イラストは画面UIデザインを決めた上で描いた方が良い。キャラ配置個所がUIとガッツリ被って描き直し…

②Live2d

・可動域の広いモデルを作る場合は、手足の動きに原画切替を使用しない方が良さそう。そもそも手間が掛かるし、修正も大変。一つの原画で作った方が管理しやすいし、見栄えも良い。

・パラメータを「Unityから直接操作用」と「アニメーション用」で分けておくと、めっちゃ使いやすい。

・グルーの使用は慎重に。多分使い方の問題。Unityで動かした時に変な変形をすることがある。

・デフォルトフォームは可能な限り変形しない方が良い。原画側を修正。じゃないとパーツ追加、修正時にめっちゃ苦労する。

・パラメータを作るときは必ず両端にキーを入れた方が良い。Unity組み込み時にパーツが消えたり、動かなくなったりする。

・パラメータのネーミングルールはちゃんと決めておくべき。複数モデルを使う場合とか、Unityから管理しやすくなる。

③Unity

・事前の設計が本当に大事。だけど、初心者がいきなり完璧な設計なんて多分無理!なので、せめて「プログラムを部品として作る」は意識しておいた方が良さそう…。=汎用的なメソッドにして呼出し側から制御する。=色んな部品(メソッド)を組み合わせて、一つの処理にする。メンテナンス楽ちん…。

・プログラムはシンプルに。あまり処理を連携させ過ぎると、追うの大変(手遅れ)一つの処理を忠実に実行して、結果を返す。位のメソッドを上から順に流す方が圧倒的にメンテしやすい。(あれ、上と同じ内容になった…?)

④シナリオ

・個人的にはエクセル管理が楽。総文字数やword数も把握し易いので、微調整も容易。声優様はテキスト/wordが使いやすいみたいなので、エクセルからテキストに書き出せば解決だね。

・音声化するセリフには演技方針を書かないといけない。(お任せでもいけるけど)セリフを書く時は、話者の心境までセットで決めよう。

⑤コミュニティ

SNSやコミュニティは活用した方が得です。理由は前述した「宣伝効果」は言わずもがなですが、大事な事がもう一つ、「クリエイターの環境に身を置く」ことです。

そもそも自分はSNSがあまり好きではない人間です。利用をずっと避けていたんですが、外注依頼をするためにやむなく始めました。

クリエイター目線で使ってみた感想ですが、メリットは勿論あります。まず、SNSで横(クリエイター = 声優/ゲーム開発者/イラストレーター/シナリオライター)の繋がりが増えると、「自分もその一員」というプロ意識?みたいなモノが生まれます。有名クリエイターや駆け出しクリエイターなど様々ですが、本当に良い刺激を受けます。これはモチベーションや作品の出来にも影響があると思っているので、名前を売る意味でも早めに始めた方が恩恵も大きいのではないでしょうか。

7. まとめ

という事で、今期のゲーム制作結果を纏めてみました。
この記事はどちらかと言えば「これからゲーム作りする人への参考情報」いう意味合いが強めです。(そもそも自分が初心者なので、何を偉そうに!と思う部分も多々あるかもしれませんけどね笑)

あくまで個人の所感な部分もあるので、全てに当て嵌まるかは解りません。けど、この記事を読んで「ゲーム作りって面白そう!」って思っていただけたら嬉しいです。(最強のコンテンツ、生み出しちゃいましょう笑)

※②の記事も作成中なので、完成次第投稿します。